コンサルタントっていう職業は抽象的でわかってもらいづらく、なかなかピント来てもらえません。近頃は、ITコンサルタント、不動産コンサルタント、~コンサルタントとコンサルタントだらけで、もう何が何だか???という状態です。いや、「企業の医者みたいなもので」といっても伝わりづらく、言う方も気恥ずかしい。
そんなコンサルタントですが、私の中には二つの大きな軸があります。
コンサルティング会社に入社した時に、当時ディレクターだった先輩に教えてもらった二つの考え方です。今でも、私のコンサルティング活動を支える言葉になっています。
一つ目はコンサルタントの語源から
Consult(Consultant) = [語源] con-(共に)+L.sedere(すわる) = 共に座る
つまり、お客様と一緒に座ること。ここから先は私の解釈ですが、悩んでコンサルタントに仕事を依頼したお客様と共に座り、悩みを話し合い、一緒に考えてあげること。と常に考えてきました。今では少なくなりましたが、知識やフレームをぶん回して場を引っ張っていくコンサルタントではだめなんだと、まだコンサルタントクラスの時に考えていたことを思い出します。
①コンサルタントはお客様と同じ目線で悩み、高い目線で解決の方向性を出せること
二つ目はコンサルティングのステップ
コンサルティングプロジェクトでは様々な進め方がありますが、これはコンサルタントとしてどうあるべきか立ち返るときに大事な考え方だと思います。コンサルティングのステップは

- 「お客さん」を“動かす”ことを前提に、物事をロジカルに“考える”ことが出来る人
- 「お客さん」を“動かす”ために、考えたことをきちんと筋道立てて“書く”ことが出来る人
- どんな「お客さん」のハートも動かすことが出来るように、考えを“伝える”ことが出来る人
- そして最後は「お客さん」に「うん」と言ってもらい”動かす”ことができる人
当時はネットが十分に進展していなかったので、知識やフレームを伝えるだけでも重宝されましたが、今の時代情報はすぐに手に入りますし、実感として知識の提供はあまり重宝されていません。当時から伝えるだけは、お客様を後悔させるコンサルタントだといわれ続けたことは、よい教えになっています。頭でっかちにならず、動かすために動ける人。
②コンサルタントは、考え、書き、伝えて、最後は正しい方向にお客様を動かせること
10数年前から当時のディレクターに植え付けられた考え方ですが、今日現在もこの考え方は間違っていなかったなと思うことが多いです。